お茶の産地|京都府|三大銘茶・宇治茶、抹茶などの特徴について

京都府産のお茶について

主な茶の銘柄
  • 宇治茶
  • 和束茶
  • 綾部茶
  • 両丹茶
  • (京番茶)

京都府の茶概要

農林水産省統計データによると京都府の平成28年荒茶生産量は3,190トンで全国5位。(静岡県の生産量は30,700トンと全国1位、続いて鹿児島県の24,600トン、三重県の6,370トン)また、茶の加工場数は静岡県に次ぐ数となっています。

京都のお茶である宇治茶は、日本の三大銘茶(宇治茶、静岡茶狭山茶(埼玉))の一つとして数えられています。

茶の発展の長い歴史を持ち、高級茶の産地として知られる。碾茶や玉露などの覆い茶の生産が多く、また京番茶も人気がある。一般的に京都のお茶=宇治茶で知られており、お茶が作られる地域は主に宇治市、宇治田原町、和束町などがある。

京都は、伝統ある茶産地というだけでなく、お茶文化の発信地としても重要な役割を担っています。

京都・宇治茶の歴史

鎌倉時代初期、宋より帰国した栄西は、佐賀県と福岡県の県境に連なる脊振山に茶の種を蒔いており、日本で最初の茶樹栽培を始めます。

栄西は栂尾の明恵上人にも茶種を贈り、これが「栂尾茶」の始まりと言われています。その後、明恵上人は宇治にも茶を広めて量産を図り、『馬に乗って畑に入ってその蹄の形に茶の種子を播くように指導した』という伝説も残っているように、宇治の茶はこの栂尾から移されたものと言われています。

宇治のみで許されていた覆下栽培

抹茶(碾茶)や玉露の栽培には「覆下栽培」という方法で茶の栽培が行われています。

「覆下栽培」は、茶園全体に葦や藁で覆いをかけ遮光する栽培方法で、新芽にあたる日光を遮ることで渋みが少なく、茶の旨味や甘みを高めることができるようになります。

この「覆下栽培」16世紀後半頃から始まった栽培方法で、当時は宇治だけに許されていたもので、生産された茶(碾茶)は、茶師と呼ばれる特権茶商によって集められ、高級茶としての名声が確立し、以降も、信長、秀吉、と宇治茶が珍重されてるようになります。

その後、江戸時代には、将軍家御用の抹茶の原料となる碾茶を作り、毎年宇治から江戸まで運ぶお茶壺道中が行われました。

宇治抹茶 無上 「伊藤久右衛門」

  • 名称:抹茶
  • 内容量:30g
  • 製造者:伊藤久右衛門

RAKUTEN

煎茶の誕生

十八世紀の中ごろには、宇治田原の湯屋谷に住む永谷宗円によって今の煎茶製法の基礎が確立されました。

宇治茶「山本山」

  • 名称:煎茶
  • 内容量:100g
  • 製造者:株式会社 山本山

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この煎茶製法とは、乾燥させる前に揉む工程を加えることで味や香り、色が格段に良くなり、これまでの抹茶と全く違う方法でお茶を楽しめることから、煎茶は全国に広がっていき、庶民の間でもおいしいお茶を飲むことができるようになったといわれています。

そして、幕末には玉露製法も確立していきます。

玉露の誕生

玉露の栽培方法が開発されたのも、同じく京都でした。

宇治玉露 高級玉露 宇治のしらべ 「伊藤久右衛門」

  • 名称:玉露
  • 内容量:100g
  • 製造者:株式会社伊藤久右衛門

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玉露は茶葉の収穫直前に日光を遮って栽培をする覆下栽培で作られるお茶で、茶葉のうまみの元であるテアニンなどのアミノ酸を増加させ、渋みの原因となるカテキンの生成を抑える効果があります。

一般的なお茶に比べるとうまみや甘みが強く、独特な香りがしますが、栽培に手間がかかることもあり、高級品として扱われています。

煎茶の成功で財をなした茶業者が絶えることなく新商品の開発にしのぎを削り切磋琢磨の末出来たのが玉露だった。

このように京都は、お茶の栽培が盛んに行われていただけではなく、お茶の歴史を築いてきた場所であり、これからも、お茶文化の発信地としてその重要的立場は引き続き続くことになると考えられます。

宇治について


鎌倉時代から茶づくりが行われていた、日本茶の歴史的産地。高級茶のイメージが強いエリアとして知られています。

地形や寒暖差などがお茶の栽培に適していたことからお茶の栽培が盛んになり、室町時代には足利義満によっていくつも指定茶園が作られるなど、お茶の栽培が拡大されていくきっかけとなりました。

現在では茶園はだんだん少なくなっていますが、玉露や抹茶などが中心に作られています。

宇治茶について

抹茶の生産高、全国第一位

高級茶で知られる宇治茶は、日本を代表するブランド力を持つ茶銘柄で日本の三大茶(静岡茶、宇治茶、狭山茶)の一つとしても数えられています。

京都府の宇治近郊、和束町や山城一帯が主な産地として有名です。(宇治田原町では玉露、和束町では碾茶栽培が盛んに行われています。)

産地:和束町について

和束は、恵まれた土壌条件、昼夜間の寒暖差、頻繁に発生する霧により品質の良い茶の産地として昔から知られています。今では、ここに暮らす人々の多くが茶業に関わっているほど和束では茶の生産が盛んに行われています。

煎茶 (和束産100g)「井六園」

  • 名称:煎茶
  • 内容量:100g
  • 産地:和束

RAKUTEN

現在では、京都府内で生産される茶の約4割が和束で作られていますが、その多くの茶が茶問屋を通じて『宇治茶』として出回るため、『和束』の名は一般的に全国では知られていないようです。

近年では、抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)の生産も盛んで全国トップクラスの生産量を誇っています。

京番茶について

京都では馴染みの「番茶」だが、初めて飲む人にとってその特徴的な香りに驚かれる人も少なくない「京番茶」。

色はほうじ茶に似ていますが、香りはスモーキーで香ばしさの残るあと味が特徴のお茶です。京都のお店などで当たり前に提供されるお茶ですが、府外の人とっては好みが分かれるほど個性のあるお茶です。

宇治茶 京ばん茶 京番茶 茶葉 300g袋入 伊藤久右衛門

  • 名称:番茶
  • 内容量:300g
  • 販売者:株式会社伊藤久右衛門

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都道府県別お茶のまとめ


お茶の産地を各都道府県毎に紹介しています。


お茶の産地一覧
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日本の緑茶について


二次加工茶(緑茶)






日本茶の銘柄について

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