お茶の産地|福岡県|八女茶、伝統本玉露などの特徴について

福岡県産のお茶について

28年荒茶生産量1,870トン。
福岡県茶の八女地方中心とする八女茶の産地です。星野村などを中心とする山間部では高級玉露「本玉露」が生産され、玉露の生産量は全国トップクラスを誇るだけでなく毎年数々の茶品評会で賞を受賞している世界に誇る玉露の産地としてしられています。

八女茶とは

八女茶とは福岡県で生産されるお茶の総称のことでこれまで数々の茶品評会で賞を受賞してきた九州を代表するブランド茶です。

平成30年度九州福岡県産八女茶100% 有機JAS認定

  • 名称:有機煎茶
  • 内容量:100g
  • 原材料:有機緑茶100%

RAKUTEN

煎茶かぶせ茶蒸し製玉緑茶の生産のほか、星野村周辺は、日本一の玉露の産地として知られています。

八女茶は一番茶の摘採が4月中旬に始まり、5月上旬に最盛期となります。二番茶が6月中旬から7月上旬、三番茶が7月下旬から8月上旬に摘採されます。

八女茶ブランドのはじまり

大正14年 (1925年) には八女郡福島町 (現在の八女市本町 福島小学校) で行われた茶の全国品評会の部の席で、当時の福岡県茶業組合理事長 許斐久吉 (このみひさきち) は、釜炒り製や蒸製の茶が混在し、「筑後茶」、「笠原茶」、「星野茶」、など複数の地域名で呼ばれていた郡産茶を、改良された高品質の蒸製緑茶から「八女茶」と統一するよう組合員に提唱し、満場一致で可決されました。 以後、八女茶は特産品として拡大が計られ、今日では日本有数の高級茶として全国的に知られるようなりました。


八女茶が地域団体商標(地域ブランド)に商標登録される

福岡県の地域ブランド商標である八女茶(やめちゃ)は、平成20年(2008)3月7日、全国農業協同組合連合会、福岡県茶商工業協同組合によって地域団体商標に登録されています。

地域団体商標制度とは

地域ブランドを保護することにより、事業者の信用の維持を図り産業競争力の強化と地域経済の活性化を支援することを目的に商標法が改正され、平成18年4月から導入されたもの。
平成29年3月31日で、茶は16件(足柄茶、静岡茶、川根茶、掛川茶、東山茶、西尾の抹茶、美濃白川茶、伊勢茶、甲賀のお茶、宇治茶、八女茶、福岡の八女茶、うれしの茶、くまもと茶、知覧茶、かごしま知覧茶)が登録審査を受けており、付加価値を付けた商品として、関心が高い。登録後は10年ごとに更新手続きが必要である。


八女茶が栽培される地域

福岡県南部に広がる九州最大の平野筑紫平野は昼夜の寒暖差や適度の降雨量など農産物の栽培上、理想的な気候風土となっており、とくに筑紫平野南部の筑後川流域~矢部川流域(八女地方)にかけて古来よりお茶の栽培が盛んです。 茶生産量の約90%は八女地方にあり、その他に、うきは、朝倉、京築地域で栽培されている。

福岡県の主な茶産地
  • 八女市(旧八女市地域、旧上陽町地域、旧立花町、旧矢部村地域、旧黒木町地域、旧星野村地域)
  • 筑後市
  • 広川町
  • みやこ町
  • 豊前市
  • 上毛町
  • 朝倉市
  • うきは市

福岡県で栽培される(八女茶の)栽培品種

福岡県で栽培される栽培品種(推奨品種)は以下の通りやぶきたが中心となっています。

  • やぶきた
  • かなやみどり
  • おくみどり
  • さえみどり
  • やまかい
  • さみどり
  • おくゆたか
  • ごこう
  • あさつゆ

福岡県の茶の歴史

日本でお茶の栽培が始まったのは佐賀県・福岡県

福岡県での茶の栽培は、鎌倉時代初期、宋より帰国した栄西が佐賀県と福岡県の県境に連なる脊振山に宋から持ち帰った茶の種を蒔いたことが始まりとされており、これが日本で最初の茶樹栽培ともされています。

八女茶のはじまり

福岡県の主産地である八女地域での茶の栽培の始まりは、僧周瑞(栄林周瑞)が中国(明)より帰国し、1423年(応永30年)に霊巌寺を建立するとともに、お茶の栽培を伝えたのが由来とされています。

霊巌寺(れいがんじ)/福岡県八女市黒木町笠原


その後、江戸から明治期を通してお茶の生産が続けられていたものの、生産量が少なかったこともあり、大きな産業には発展することはありませんでした。

現在の八女茶ブランドを築く第一歩となったのが、大正時代に行われた製茶法の改革です。 それまで八女茶は、釜炒りによって茶葉を加工していましたが、蒸しあげた茶葉を手で揉み込む製茶法「蒸製法」(現在の煎茶と同じ製茶法)が考案され、次第に釜炒り製に需要が低下することになりました。

そこで八女地域でも、静岡から生産者を招き、蒸製法を会得し、全面的に蒸し製手揉み (現在の煎茶) への転換を行っていきました。この転換が現在の八女茶発展の礎となっていきました。

八女茶が世界に誇る「伝統本玉露」

玉露生産日本一の福岡県

八女茶の中でも特に評価の高いのは、玉露です。八女市周辺で栽培される玉露は、全国第一位の生産量を誇っています。 八女の玉露は、まろやかな風味と香気が特徴とされています。

全国茶品評会では受賞の常連となっており、平成30年度の「第72回全国茶品評会」玉露の部でも、八女市が産地賞を、八女市星野村の倉住努さんが農林水産大臣賞を受賞しています。また、玉露の産地賞は18年連続の受賞となっています。 第72回全国茶品評会 審査会 審査結果について


星野村について

茶処、星野村が生んだ日本一の玉露

日本有数の玉露の産地として知られる星野村は、日本一星が美しいと評された清涼な気候と日本棚田百選にも選ばれた山間の土地でお茶づくりに適した気候風土が、日本一と評される玉露を生み出しています。棚田は星野村を代表する景観のひとつとなっています。

手摘み(極)八女玉露100グラム

  • 原材料:国産茶
  • 内容量:100g

RAKUTEN

玉露とは

玉露とは、新芽が出てから収穫するまでの間、茶樹に当たる直射日光を制限する方法で栽培された茶のことです。 日光を遮られた茶葉は旨味成分であるアミノ酸が豊富に含まれ、特有の味や香りを醸し出します。 最近では遮光に使う日よけとして化学繊維製のネットが普及している中で、八女地域では昔ながらの稲わらを編んだ”こも”で茶園を覆う伝統的な技法で作られています。

玉露について

「伝統本玉露」を生産する基本的技術

福岡県茶業振興推進協議会では、福岡県が誇る高品質玉露の生産を維持し、福岡の八女茶全体の銘柄高揚を図るため、玉露本来のつくり方をしたものを「伝統本玉露」と称することとし平成9年産から実施しています。 「伝統本玉露」を生産する基本的技術は次のとおりとなっています。

玉露とは
    • 1.自然仕立ての茶園とする。
    • 2.肥培管理が十分行われた茶園とする。
    • 3.被覆は棚掛けの間接とし、稲わらを使った資材とする。
    • 4.被覆の期間は16日以上とする。
    • 5.摘採は手摘みとする。
    • 6.茶葉が硬化しないよう、適期に摘採する。
    • 7.生葉管理に注意し、欠陥なく製造されたものとする。
    • 以上の基本技術を満たして作られ、JA全農ふくれん茶取引センターに「伝統本玉露」として上場され共販されたものを「伝統本玉露」とする。
    福岡県茶業振興推進協議会

上記のように高級玉露「本玉露」は、茶摘みも手摘みで行われます。そして、手摘みされた新芽は、製茶工場へ渡り、職人の技によって伝統本玉露が完成されます。

このように非常に手のかかる玉露づくりが行われていることから、茶の単価も高いことから日本有数の高級茶産地として全国的に知られています。

茶の文化館について

茶の文化館では、「お茶」を学び、味わい、そして体験することができる施設となっています。

館内は玉露に始まり、茶そばや茶飯、抹茶アイスに大福やおまんじゅうと様々な形でお茶を味わうことができます。

茶の文化館
  • 住所:福岡県八女市星野村10816−5
  • TEL:0943-52-3003
  • 営業時間:10時00分~17時00分(定休:火曜)
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都道府県別お茶のまとめ


お茶の産地を各都道府県毎に紹介しています。


お茶の産地一覧
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