煎茶とは?
- 煎茶とは
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煎茶とは、日本の緑茶の1つで、露天で栽培された茶樹から摘採された新芽を蒸気で蒸し、揉みながら乾燥して伸び形の茶に仕立てたお茶のことです。 黄色がかった水色、さわやかな香り、甘味、渋味、苦味の程よいバランスを楽しむことができます。深蒸し茶と区別するために、もともと作られていた煎茶を普通煎茶、浅蒸し茶などと呼ぶことがあります。
『 大川大間(おおかわおおま) 100g』PREMIUM~正味吟撰~ お茶の葉桐 緑茶 日本茶 煎茶 静岡茶
- 原材料:茶(煎茶)
- 産地:静岡市葵区大間
- 生産家:中村敏明
- 内容量:100g
日本茶生産量の約8割が煎茶のとなっており、各地に特徴ある産地が形成されており、宇治(京都)、狭山(埼玉)、静岡、伊勢(三重)、八女(福岡)などでは大規模にお茶の生産行われるお茶の名産地になっています。
煎茶の製法は生葉を蒸す、揉む(撚りをかける)、乾燥という過程を経てつくられます。煎茶が開発された当初は、手作業にてすべて作業が行われていましたが現在では能率的な機械製法が考案されており、蒸熱、粗揉、揉捻、中揉、精揉、乾燥の6工程で機械製造が行われています。
煎茶と緑茶の違いについて
よく混乱しがちな、「煎茶」と「緑茶」との違いについて。「煎茶」と「緑茶」を同じ意味として理解されている方も多かもしれませんが、煎茶は緑茶の中の一つです。
- 緑茶とは
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お茶の茶(生葉)は、摘採された時点から酸化酵素の働きによって変化(発酵)が始まりますが、新鮮な状態で熱処理(殺青)することで酸化酵素の働きを止めることで発酵をさせずに作られたお茶のことを緑茶(不発酵茶)と呼びます。 (※殺青:摘採された茶葉に熱処理を施すことにより、酸化酵素の働きを止めること。)
この製法に基づき、日本にて作られている緑茶は以下のものがあります。
二次加工茶(緑茶)
煎茶と深蒸し煎茶との違いについて
通常の(普通)煎茶と深蒸し煎茶の違いは蒸し時間(殺青)の長さにあります。
一般的な煎茶の場合、その蒸し時間蒸し時間は30秒から40秒となっていますが、深蒸し茶の場合は60秒から80秒ほどに設定されています。
蒸し時間を長くすることで、通常よりも葉も細かくなるのが特徴で、お茶を淹れると水色は濃い緑色で味はまろやかになり渋みが抑えられる効果があります。
抽出がしやすいお茶になるので水出しで入れるお茶としても向いている。
深蒸し製法は、昭和30年代から40年代にかけて静岡県の牧之原台地の茶産地で開発されました。今でも静岡を中心に作られており、消費は主に関東地区が中心となっています。
煎茶、玉露、かぶせ茶との違い
煎茶、玉露、かぶせ茶との違いは、その栽培方法にあります。 玉露、かぶせ茶は、摘み取り前の一定期間、茶樹に当たる直射日光を制限する方法(遮光)で栽培されているのに対し、煎茶は摘み取りまで終始露天で栽培されたお茶です。
日光を遮られた茶葉は旨味成分であるアミノ酸が豊富に含まれ、特有の味や香りを醸し出します。一方露天栽培されて作られた煎茶は、程よい渋みと爽やかな香りですっきりとした飲み口となります。
蒸し製煎茶製法の発明
現在の煎茶へとつながる蒸し製煎茶の製法は、1738年に山城の国(現在の京都府)の湯屋谷で永谷宗円(永谷三之丞)により開発されました。
その製法は、①良質な芽を摘み、蒸して殺青。次いで②和紙を貼った焙炉の上で揉みながら乾燥させるといったものでした。
これによって、これまで日本で飲まれていた抹茶のような粉末としてではなく、急須に淹れた茶葉に湯を注ぐだけで成分を抽出できる茶が完成することとなりました。
永谷宗円はこの茶を江戸日本橋の山本屋(現在の山本山)に持ち込み高い評価を得ることになります。そして、山本屋は江戸でこの茶を販売し、商業的に成功を収めることとになりました。
このようにして煎茶が開発され、その製法が次第に全国各地に広まっていき、現在ではこの製法を発展させた煎茶が日本茶消費の大部分を占めています。
茶業関係者は永谷宗円の業績を讃え、生家に近い神社に「茶宗明神」として祀られています。
おいしい煎茶の淹れ方
おすすめのおいしい煎茶の淹れ方については以下のページにて紹介していますが、基本情報を次の通りとなります。
- BASIC INFO(3人分)
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- 茶葉:6g
- 急須:200〜250mlの湯が入るもの
- 湯呑み茶碗:実質50〜60ml(容量約100ml)
- 湯量:250ml
- 湯温:70-80℃
- 浸出時間:40-50秒