凍頂烏龍茶の紹介と特徴について|おすすめの凍頂烏龍茶の選び方|台湾茶・烏龍茶

凍頂烏龍茶とは

  • 品名:HINATA | 日向
  • 茶名:凍頂烏龍茶(とうちょううーろんちゃ)
  • 英語名:DONG DING OOLONG
  • 産地:台湾 | 鹿谷郷
  • 品種:青心烏龍
  • 種類:烏龍茶

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凍頂烏龍茶とは、台湾中部の南投県鹿谷郷にある凍頂山周辺の山間部を産地とする烏龍茶です。




凍頂山を訪れた際の記録は以下にて紹介しています。

凍頂山からの撮影



『凍頂山』という名前から凍りついた山を連想しますが、実際は一年中春のように温暖で、茶樹の生育に適した地帯となっています。



茶園は海抜600~1200メートルに位置しており降雨量が多く、常に霧が発生する肥沃な土壌は、凍頂鳥龍茶独特の、ふくよかな香りと味のバランスがよく、まろやかな風味を生み出します。


凍頂山頂付近の茶園


風呂敷状の本綿の布に茶葉を包んで丸く揉み込みながら強く締め上げる(揉捻)により凍頂烏龍独特の茶葉が固く丸った球状の形をしています。





凍頂烏龍茶の歴史

今から160年ほど前(1865〜1885年頃)、清朝時代のある年、南投懸鹿谷郷出身の林鳳池(リンフォンチイ)は科挙の試験を受けるために福建省に行きました。



無事試験に合格した彼は武夷山に足を延ばし、そこで飲んだ茶が気に入り、合格土産として青心烏龍種(福建省では軟枝烏龍種)の苗を持ち帰り、凍頂山に植えたのがはじまりとされています。


武夷山





凍頂烏龍の種類

凍頂烏龍が作られる品種は、①青心烏龍と②金萱烏龍です。


凍頂烏龍が作られる品種
  • ①青心烏龍
  • ②金萱烏龍


①青心烏龍は、お茶はすっきりとした飲み心地、爽やかな香りで仄かな後味が特徴です。 ②金萱烏龍は乳香と呼ばれる濃厚なミルクの香りがあり、優しい甘みとさわやかな風味が特徴です。



一般的に、①青心烏龍から作られる凍頂烏龍を『凍頂烏龍』とし、新品種である②金萱烏龍から作られる場合は、『凍頂 金萱烏龍』などと呼ばれています。


その他、金萱烏龍が使われているお茶



それぞれ発酵度や焙煎の方法により以下の商品などに分けられます。



①青心烏龍

  • 凍頂烏龍茶 清香(微発酵)
  • 凍頂烏龍茶 中発酵〜重発酵(伝統型)
  • 凍頂烏龍 炭焙(炭焙煎)


②金萱烏龍

  • 凍頂 金萱烏龍
  • 凍頂 金萱烏龍 炭焙

以前は重発酵で焙煎を強めに行なっているお茶が主流でしたが、現在の台湾茶の現在のトレンドとして、発酵が微発酵の「清香」と言われるお茶が多くなっています。





凍頂烏龍茶の製造工程

01. 日光萎凋(発酵)

摘んできた茶葉を日光に当てて萎れさせるこの作業を日光萎凋といいます。茶葉内の水分を蒸発させるとともに、茶葉の組織に変化を起こさせるこの作業はウーロン茶には欠かせない工程です。緩やかに発酵(発酵)が開始され、爽やかな香りが広がり始めます。



日光が強すぎる場合、茶葉がダメージを受けてしまうので上に黒い囲いを設置して状況によって日光を調整します。




02. 室内萎凋(発酵)

クーラーで室内温度と湿度が調整された部屋に茶葉を移動し、室内萎凋を行います この作業中、葉の中の水分が徐々に蒸発し、発酵はさらに進み、室内は花のような香りが広がります。



場合により、竹で出来たドラムに茶葉を移し、攪拌しては萎凋するという作業も行います。これらの作業中、葉の中の水分が徐々に蒸発し、発酵がさらに進み、香りが発生してくる。



03. 殺青

発酵が完了後、茶葉を高温で加熱。熱により酸化酵素を失活させます。この作業を殺青(発酵を止める)といいます。



04. 揉捻

殺青後、茶葉を大きな白い布に包み、ぎゅっと口を強く締めて大きな球体にし機械を用いて根気よく揉む作業を包揉(ほうじゅう)といいます。



袋の端をぐるぐると強力にねじることで、袋は圧縮され茶葉は強く加圧されます。 包揉の後、布をほどきバラバラに戻す『解塊(玉解)』と呼ぶ工程を繰り返すことで茶葉は次第に硬くしまり、球状に成形されていきます。



05. 乾燥

茶葉にまだ残っている水分を取り去るために、乾燥機にかける乾燥工程。茶葉の水分が5〜7%になるまで乾燥させると、豆のようなコロコロした状態になっていきます。



以上の工程を完了した茶葉は日本でいうところの『荒茶』となります。この状態のお茶は、清々しい香りと爽やかな味が特徴で、この『荒茶』を好んで購入する人も多くいます。



06. 火入れ(焙煎)

上記で完成した『荒茶』に熱処理を施すことを火入れ(焙煎)といいます。火入れをしていない『荒茶』は爽やかさが際立つ反面、保存がききません。



火入れは必ずしも必要な工程ではありませんが、これを行うことでお茶の保存性を高めることができます。また火入れは、保存性を高めるだけでなく、荒茶にはない独特の『味』と『香り』を引き出します。



このように、火入れを行なったお茶は、凍頂烏龍 炭焙(炭による焙煎)などと呼ばれ、こちらも多くのファンを持っています。



以上が一般的な凍頂烏龍茶な製造工程となります。



2018年4-5月の2ヶ月をかけて、中国、香港、台湾の茶の産地、茶市場、茶館などを見てまわる旅に出た際、凍頂山を訪問し茶園と新茶が作られる現場を見学してきました。


凍頂山からの撮影


その際の記録は以下の記事にてご紹介しています。



  • 品名:HINATA | 日向
  • 茶名:凍頂烏龍茶(とうちょううーろんちゃ)
  • 英語名:DONG DING OOLONG
  • 産地:台湾 | 鹿谷郷
  • 品種:青心烏龍
  • 種類:烏龍茶

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