鳳凰単叢の紹介と特徴について|おすすめの鳳凰単叢の選び方|中国茶・烏龍茶

鳳凰単叢烏龍茶とは

鳳凰単叢は、中国東部の広東省潮州市鳳凰山を産地とする中国烏龍茶の1つです。その歴史は古く、明や宋の時代から作られており、樹齢が数百年にもなる木も存在します。

鳳凰単叢の特徴

鳳凰単叢の特徴は、何と言ってもマンゴーやライチ、桃を思わせるようなフルーティーで華やかな香りといつまでも続く余韻が魅力です。

品質の高い鳳凰単叢は渋みや苦味が一切なく、透明感のある飲み口でありながら、非常に濃厚で甘い香りが喉の奥まで感じることができます。

鳳凰単叢の種類

鳳凰単叢には、鳳凰単叢蜜蘭香、鳳凰単叢夜来香、鳳凰単叢玉蘭など、鳳凰単叢の後に『蜜蘭香』などと名前が付け加えられて販売されています。

これは鳳凰単叢が作られ始めて当初は、品種を表す名前であったようですが、今や品種が多様化していったため、現在では香りに対してその名前が付けられるようになっています。

岩茶との関係

岩茶といえば、武夷山を思い出される方も多いかと思いますが、写真の通り鳳凰単叢が栽培されている鳳凰山も険しい岩山となっており、そこで育つ鳳凰単叢はまさに岩茶と呼ばれるにふさわしいお茶です。

鳳凰山周辺

品質の差がわかりやすい鳳凰単叢

華やかな香りと透明感の飲み口が特徴の鳳凰単叢ですが、とても繊細なお茶でもあるため、品質が高いものと低いものは非常に分かりやすいのが特徴です。

私は、鳳凰単叢に魅了されて以来、国内にて何度も鳳凰単叢を飲んでおりますが、多くの場合、苦味や渋みが強い一方で、鳳凰単叢の特徴とするフルーティな香りを全く感じることができないことがばかりで鳳凰単叢という分類に属すお茶がこれほどまでに異なるかを知ることになりました。

また、その後私は2018年5月に鳳凰単叢の産地である潮州と茶園のある鳳凰山・鳳凰鎮を訪れていますが、現地にいたとしても品質の高い鳳凰単叢を買い求めることが容易ではないことを身を以て体験することとなりました。

一般的に、茶の品質に影響を与える要因は、①栽培環境、②樹齢、③標高があります。

①栽培環境

中国にて、品質の高いお茶を栽培するための共通認識は無肥料・無農薬です。厳しい環境で育てられた茶は、病気や虫に非常に強く育ちます。

また肥料を与えていないため根は栄養を得るため地面深くまで根を張りそこから豊富なミネラルを取り込みながら、ゆっくりと成長しするため、お茶して飲んだ時に、コクと余韻の強いお茶になります。

一方、茶に肥料を大量に与えた場合、茶樹は勢いよく成長し、収量は増えるものの、コクと余韻は全くなくなり、渋みや苦みなどの原因となります。

②樹齢

一般的に樹齢が高くなるほどに、コクと余韻が増していくようになります。

私は、私の茶の師匠であるHOJOの鳳凰単叢を品質順(樹齢の低いものから高いもの順)に、飲み比べをさせて頂く機会がありました。(品質が低いと言っても15gで1,300円〜となっていますので一般的には高級茶となります。)

この飲み比べてとても興味深かったのは、お茶の香りは、価格が上がるほどに強っていきますが、あるポイントからその香りは抑えぎみなる一方で、喉に吸い込まれていくコクと後に残る余韻がものすごく強くなっていったことでした。

樹齢は高くなればなるほど、香りなどの個性と引き換えに、奥深さと風格を持つようになっていくのです。ただし、樹齢の高い茶樹が評価されるのは、あくまでも無肥料・無農薬で栽培されていることが条件となります。

③標高

茶の品質において、標高も非常に重要な要素となります。価値の高いとされる『樹齢』の高いお茶もこの標高に比例して価値が高くなっていきます。

その理由として、標高が高くなるにつれて、昼夜の寒暖差、霧の発生(により限られた日光)などにより、香り高く、そして透明感を増していくようになるためです。

品質の高い茶は限られている

これまでに説明してきたように鳳凰単叢は高級茶の代名詞ともなっているお茶です。しかしながら上記で説明したような環境(無肥料・無農薬、樹齢、標高)で育てられた茶は非常に限られています。

私も訪れた潮州にある鳳凰山は鳳凰単叢の巨大産地です。その鳳凰山の麓にある村、鳳凰鎮や潮州市内には鳳凰烏龍を扱うお店が山ほどあります。

山積みとなった鳳凰単叢

しかし、それらの多くは鳳凰単叢を求めにきた観光客をターゲットにしたお店が多く必ずしも現地に行ったとしても品質の良い鳳凰単叢が見つかるとは限りません。

いつでも品質の良いものは限られており希少性が高いため、生産者も信用のない人間とは簡単に取引をしてはくれません。(事実、私も今回の旅では理想とする鳳凰単叢に出会うことはできておりません。)

中国内でもこのような状況ですので、日本においてこのお茶を取り扱うことがどれほど難しいかということがご想像ことと思います。

烏崠山から採れる鳳凰烏龍茶について

烏崠村入り口

鳳凰単叢の茶が収穫される鳳凰山は1つの山ではなく複数の山から構成されています。烏崠山と言われる山もその1つであり、鳳凰山の中でも特に高級な鳳凰単叢が採れる場所として知られています。

このエリア一帯は、無農薬・無肥料栽培を徹底しており限りな自然に近い状態で管理を行なっています。これは雲南省にてプーアル茶の産地を見学した学んだことですが、このような厳しい環境で育つ茶は病気や虫に非常に強く育ち、また肥料を与えていないため栄養を得るため根は地面深くまで張りそこから豊富なミネラルを取り込みます。

このような環境のもとに栽培されている茶からのみ味わうことができる感動というものがあります。だからこそ烏崠の鳳凰単叢は他で生産された鳳凰単叢と区別されており、商品名に、『鳳凰烏崠 宋種単叢』などと産地名が記載し他と区別して販売されています。

2018年5月鳳凰単叢烏龍の産地を訪れる

2018年4-5月の2ヶ月をかけて、中国、香港、台湾の茶の産地、茶市場、茶館などを見てまわる旅に出た際、鳳凰単叢烏龍の産地『鳳凰鎮・鳳凰山』を見学してきています。

烏崠山から下を見下ろした写真

その際の記録は以下の記事にてご紹介しています。