お茶を淹れる際に使用する湯について
言うまでもなく湯で淹れたお茶の99%以上は水でできていますので、使用する水はお茶を美味しく淹れるための大切なポイントとなります。
お茶を淹れる際に使用する水で最も気にしなくてはいけないことは、「カルキ臭」、つまり水中に残留する塩素です。
日本の水道水は、衛生面から、蛇口での残留塩素濃度を0.1mg/リットル以上保持するように、水道法によって定められています。
しかし残留塩素濃度の下限数値が定められている一方で、その上限は目標数値(1mg/リットル以下)として示されているに留まっているのみで、実質的に定めがない状態となっています。
残留塩素濃度が高い水は、いわゆるカルキ臭の原因の一つとなり、水のおいしさを損なう大きな原因となっています。
特に、夏期などは、COD(化学的酸素要求量)の高い水では遊離塩素が還元されて効果を失うため、塩素が過剰に添加される傾向にあります。
この残留塩素は、①浄水器した水を、②一度沸騰させることでその多くを取り除くことができます。
- ①浄水器を使用する
- ②沸騰させる
美味しいお茶を淹れる際は、使用する水に気をつけることはとても大切なことです。水道水を使用してお茶を淹れる場合は必ず、①浄水器を通した水を、②一度沸騰させてから使用するようにしましょう。
また、市販のミネラルウォーターを使用する場合は、硬度の低い軟水を選ぶようにし、同じく沸騰させてからお茶を淹れるようにしましょう。※硬度については後ほど詳しく説明しています。
水道水でお茶を淹れる際に注意すること
水道水でお茶を淹れる際には、必ず以下のことを行うようにしましょう。
- 水道水でお茶を淹れる際に行いたいこと
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- ①浄水器を使用する
- ②必ず一度沸騰させる
以下に詳細を説明していきます。
①浄水器を使用する
パナソニック 蛇口直結型浄水器 TK-CJ12-W (ホワイト)
- 長持ちカートリッジの浄水器が除去能力を大幅アップ
- 交換目安約1年または4000L
- 水アカが溜まりやすいシャワー部分が取り外し可能
家庭用浄水器を通して簡単に塩素を取り除くことができます。その一方で、殺菌効果は減少しますので、水の保存(ため置きなど)には注意が必要となります。
家庭用浄水器には、蛇口に取り付ける従来型から、ブリタのような持ち運びが容易なポット型浄水器もありますので用途に合わせて選んでみましょう。
②お湯は必ず一度沸騰させる
湯冷ましが必要な場合でも、必ず一度沸騰した湯を目的の温度まで冷まして使用することが重要です。 お湯を沸騰させることによりカルキ臭を抜くことができます。
象印 マイコン沸とうVE電気まほうびん 2.2L ブラウンZOJIRUSHI 優湯生(ゆうとうせい) CV-GB22-TA
- 電気で沸かして「まほうびん保温」で省エネL
- 905Wスピード沸騰L
- 用途に合わせて使い分けられる「5段階保温設定」L
- 容量:2.2L
ミネラルウォーターを使用する場合
市販のミネラルウォーターを使用する場合は、硬度の低い軟水を選び、同じく沸騰させてから使うようにしましょう。
国内のミネラルウォーターは、軟水でお茶に適しておりますが、外国のミネラルウォーターは硬水が多く、お茶を淹れる際には不向きとなります。
水の硬度について
- 水の硬度とは
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水の硬度とは、水中のマグネシウムとカルシウムの量に対応する炭酸カルシウム(CaCO3)、または酸化カルシウム(CaO)で表した数字のことです。 高度の単位は国によって異なり、アメリカではCaCO3濃度が1mg/リットル、ドイツではCaO濃度が1mg/100ml、硬度1度をフランスではCaCO3濃度が1mg/100mlとしています。
日本ではわかりやすく、硬度100未満のものを軟水、100以上を硬水と呼んでいますが、WHO(世界保健機関)による飲料水水質ガイドラインは次のとおりとなります。
- WHO(世界保健機関)による飲料水水質ガイドライン
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- 軟 水:硬度0〜60mg/リットル未満
- 中程度の軟水:硬度60〜120mg/リットル未満
- 硬 水:硬度120〜180mg/リットル未満
- 非常な 硬水:硬度180mgリットル以上
水の硬度は茶の香り、水色、滋味に影響を与えることがあるので注意が必要となります。 「お茶によい水」は30〜80mg/リットル位で、高くても120mg/リットルまでが一般的に推奨となっています。
日本の水道水は、ほとんどが軟水なっており、特別気にする必要はありませんが、ミネラルウォーターを使用してお茶を淹れる場合には、その硬度をしっかリト確認してから使用するようにしましょう。