中国茶・緑茶|(西湖)龍井茶の紹介と特徴について

中国を代表的する緑茶

  • 龍井茶(ろんじんちゃ)
  • 英語名:(Xi hu) long jing
  • 産地:浙江省杭州市
  • 種類:緑茶

龍井茶は、浙江省杭州市を産地とする中国緑茶で、安渓鉄観音、碧螺春、黄山毛峰、大紅袍などとともに、中国十大銘茶にかぞえられています。





一芽一葉(もしくは一芽二葉)で摘まれ、釜に押し付けるようにして作られるため扁平形をしているのが特徴です。水色は、透明感のある黄緑で、釜炒り茶ならではの爽やかさと旨味が特徴のお茶です。





龍井茶の名前について

龍井茶は、西湖の西に位置する龍井村で作られていたことからその名がつけられたと言われているその周辺の生産地としては、獅峰、虎跑、雲栖、梅家塢の4地域が有名で、中でも『獅峰龍井茶』が最高峰のとされています。

またこれら4地域以外にも西湖周辺には龍井茶の茶園が多数存在しており、それらの茶は、『西湖龍井茶』と呼ばれており、一般的に最も知られる龍井茶となっています。



近年、龍井茶の名前が国内外で有名になり、中国国外でも生産されるようになったため、それらと区別するべく、『獅峰』など生産地名が名前に記載されるようになっています。



龍井茶の名前が中国内に広まったのは清代の頃、乾隆帝への献上茶となったことで、その地位が不動のものとなりました。





緑茶は中国の国民茶

中国茶というと烏龍茶のイメージが強いかもしれませんが、中国では、緑茶が生産高と中国の国内消費量ともにナンバーワン。緑茶は中国人の日常茶であり、茉莉花茶(ジャスミン茶)の材料にも使われています。



その中国緑茶、作られる種類も非常多いですが、浙江省西湖周辺を産地とする龍井茶(西湖龍井茶)が中国で最も有名な中国茶の1つと言えます。





龍井茶の品質について

清明節(太陽暦4月5日)前に摘まれた新茶は、『明前龍井』と呼ばれ、最も品質の高いお茶とされ、その他とに、清明節の後、穀雨の前に採取した茶葉で作られた『雨前茶(別称二春茶)』、そして『三春茶』と続きます。





2018年5月龍井茶の産地杭州を訪問




2018年5月に杭州西湖を訪れて、龍井茶を頂いてきました。その際の記録は以下にて紹介しています。






龍井茶の飲み方

龍井茶の一般的な飲み方は、写真のような蓋碗もしくはコップに茶葉を入れ、熱湯を注ぎます。蓋碗の場合は、蓋をうまく使いながら、茶葉が口に入らないように工夫しながら飲み、湯が3割ほどになったら、お湯を加え同じように飲んでいきます。これを何度も繰り返しながらお茶を楽しみます。


蓋碗





杭州について

杭州は中国の浙江省の省都で、五代の呉越時代、南宋時代の時代には都が置かれており、現在も中国六大古都として名を馳せています。



そんな古都・杭州には、2011年に文化遺産にも登録され、古くから詩人や芸術家を魅了し続けた西湖を始め、寺院、楼閣、博物館など見所がたくさん。訪れた人の心懐かしさと安らぎを与える場となっています。



また、杭州の特産品である龍井茶が楽しめる茶館やお土産として購入できるお茶屋さんもたくさん。お茶マニアにもおすすめの観光地となっています。



上海からなら高速鉄道で約1時間。毎年たくさんの観光客が訪れる場所となっています。


西湖の周りをゆっくり歩いて自然に触れることが何よりの魅力





虎跑泉

西湖周辺には中国三大名泉の一つに数えられる『虎跑泉』と呼ばれる名水があります。(※天下第一泉:鎮江の中冷泉、第二泉:無鍚の恵泉)



清の乾隆帝もこの水を絶賛し、「西湖の双壁」と称えたといわれており、昔から名水『虎跑泉』を使って飲むのが龍井茶が最高に美味しく淹れる方法であると言われているようです。


水を汲みに来ている人達


この水は、器の中央に盛り上がった水は数ミリにも達するほど、表面張力の強い水としても有名です。※写真参考。


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